年が明けました

 

明けましておめでとうございます。

今年の元旦は、天気がいまひとつ。雨の初詣となりました。

今年も相変わらず、ブログをつづけて参ります。適当によろしくお付き合い願います。

昨年、年の瀬も押し詰まった年末、自動車メーカーのダイハツ工業が、新車の安全性が国の基準に達しているかどうかを確認する「認証試験」で不正をしていた問題が発覚し、12月26日から全車種の出荷・生産を停止しました。23年4月に側面衝突試験の認証申請に不正があったとダイハツが公表したのが発端です。内部調査をした第三者委員会が新たに174件もの不正を見つけて、それがすべてのクルマに該当すると指摘されました。不正は1989年から30年以上にわたるとなっています。原因のひとつに、2014年以降の短期開発による、現場へのプレッシャーも指摘されています。内部告発が発端だったようです。自動車産業や鉄鋼メーカーなど、この手の検査不正は次々と明るみに出てきます。( またか )というのが私の実感です。( こんなこと当たり前だ )という思いもあります。皆さん、今の若者達の就職希望を、どうお感じになりますか。彼らの就職後の仕事イメージは、ほとんどがデスク・ワークです。冷暖房の効いた明るいオフィスで、スーツを着てモニターに向かうのが、仕事のイメージのようです。しかし、それは本当の意味で「仕事」とか「働く」ことなんでしょうか ? 奇しくもコロナ渦、オフィスに出勤せずに勤務する、リモート・ワークというのが流行りました。あれはほとんど今までやっていたことが、本当の意味で「働いていた」のでないことを露呈したものです。数年前、大手広告代理店の女性社員が、過労死自殺をして、大問題になりました。広告主のホーム・ページに次々問い合わせられる問題に、昼夜通してリアル・タイムで対応しなければならない仕事だったようです。それは確かにデスク・ワークながら過酷な現場の仕事だったと想像できます。私は零細企業の経営者です。我が社でもデスク・ワークはあります。20数年来、担当者はたったひとり同じひとで代わっていません。それより前、欠員が出て「事務員」の募集をしたことがありました。驚くほどの人数、応募者が殺到しました。それが何とExcelの数式や関数を打ち込めないどころか、ワープロ文章も打てないひとが応募してくるのです。商売が忙しくなって、現場で働く労働者は募集してもなかなか集まりませんが、「事務員」の募集となると、「事務」もできないひとが多数応募してきます。デスク・ワークの「事務」は希望職種で、「現場労働」は希望しない職種のようです。恐らくメーカーの製造現場でも、同じ事情、製造や検査の労働者が不足しているのが見て取れます。人手が不足していて現場が回らないのに、土日祭日、超過勤務は罪悪という世の中の風潮、「休め休め ! 」。これが今、メーカーなどで起こっている現象です。「国の基準 ??? そんなことやってられないよ」というのが現場労働者の本音でしょう。中国や韓国では、大学を出ても就職先がないと言います。つまりデスク・ワーク希望労働者の就職は困難ながら、就職先はあるのです。どこでも現場労働者は圧倒的に不足していて、応募者を待ち望んでいます。農業、林業、酪農、鉄鋼・金属、運輸、販売など、現場仕事の労働者は、絶対的に不足しています。1965年に73%だった日本の食料自給率は2021年、38%に落ちています。米の消費量は半分以下に下がっています。米を食わなくなった反面、畜産物と油脂類は数倍に増えていますが、その飼料や油脂原料は輸入に頼っており、大豆や小麦の消費量は変わらないものの、ほとんどは輸入です。大豆(93%輸入)、小麦(83%輸入)。農業従事者数は1965年の11%にまで減り、農地面積は72%にまで減少しました。カロリーで見た日本国民の食料国産自給率も38%。あとは米国、カナダ、豪州、ブラジルその他の国からの輸入に頼っているのが現状です。農業従事者の減少は農家あたりの営農面積拡大や、機械化で補ってきました。かねてより食糧自給率の低下は、識者や農林水産省によって、警鐘が鳴らされてきました。しかし一向に改善される気配はありません。農業従事者という現場労働者を増やすよりは、食料を輸入に頼っている方が楽なのです。輸入ができなくなり、食料や飼料が入ってこなくなって飢餓状態になるまで、改善は無理でしょう。今の若い人たちが言う「それじゃ食えないヨ」とは、「贅沢な今の生活が維持できない」という意味であり、本当の飢餓ではありません。昭和20年敗戦、焼け野原となって「本当に食い物がない」餓死寸前の飢餓状態。あの状態になれば、日本人の多くが農業従事者になって、農場で働くかも知れません。私ども年金生活後期高齢者も農地へ出て、耕すことになり、「背に腹は代えられない」と。餓死が迫って来てはじめて、農業の現場へ出て働くことになるというのが人間の本性です。そんな訳で、自動車産業における「国の認証安全基準」は、またしても知らないうちに誤魔化されることになるでしょう。「クルマは何とか走ってるヨ。あんな基準に適合させろと言っても、人手不足の現場では無理。もっと現場に人をよこせ。人手が足りないのに、『休め休め』と言うナ ! 」と現場からの声が聞こえてくるようです。

もうひとつ、年末の話題。異性にモテないと称する人々が12月24日、東京のJR渋谷駅周辺で「クリスマス粉砕デモ」を行った。とYahooニュースに出ていました。何のこっチャと興味を覚え、読んでみると

「高額のプレゼントを贈るなど、クリスマスを巡る商業主義に警鐘を鳴らすためという。参加者は「クリボッチ(=クリスマスに独りぼっち)も多様性のひとつだ」「これが日本の言論の自由だ!」とメガホンで叫んだが、道行く人はどこか楽しげに見つめていた。「革命的非モテ同盟」という団体が主催した。平成18年以降、同様のデモをクリスマスやバレンタインデーに合わせて実施しているという。「カップルの存在は否定しないし、恋愛に反対もしない。だが、クリスマスはカップルがいちゃつくものだと押しつける風潮はどうなのか」と疑問視する。さいたま市の50代の派遣社員女性も「日本はバブル期以降、クリスマスはカップルがデートしてプレゼントを贈り合う記念日とされてきたが、本来のキリスト教の趣旨は違うのではないか」と訴える ( yahoo ニュースから )。

日本人でキリスト教徒でもない人が、クリスマス・イヴに浮かれているのを「アホか」と苦々しく思っていた私としては、心の内で密かに拍手を送った次第です。ちょっとイイ話しではありませんか。

それでは皆さん、新しい年を、健やかに過ごして参りましょう。