迷惑をかける民族

 

 

大阪←→京都間のJR車内。混んでいました。私は入り口の空間の、入り口ドアとは反対側のドアに近く、立っていました。途中の高槻から乗ってきた数人、話し言葉で中国人だとわかりました。その内のひとりのオッサン、乗るやいなや、いきなり手を伸ばしてきて、補助椅子を開けようとします。もちろん混雑時、補助椅子は開きません。何度も補助椅子に手をかけて開けようとしました。補助椅子の前には、私と数人のひとが立っています。もしも、補助椅子が開いて、座れるようになったとすれば、座れるのは一番近くにいるひとのはずです。しかしそのオッサン、人混みの間に手を伸ばしてきて、補助椅子の上部に指をかけ、開こうとします。開きません。自分がそこへ座ろうとしているのは明らかでした。しつっこくやり続けましたが、開かず諦めました。そのオッサンの顔、その浅ましさ・・・・。

もう一話、近くの繁華街に薬局が開店しました。消毒用のオキシドールを買いに行きました。「オキシドールを下さい」。店員はキョトンとしています。たどたどしい日本語で答えました。「置いていません」。薬局にオキシドールが置いてない ??? 。商品棚を見渡すと、偏ったクスリと美容薬ばかり。そして中国語の表示。あきれました。薬局とは名乗っているものの、中国人向けの爆買いを狙った店でした。いずれも、インバウンド大盛況時代の一光景です。

中国、武漢の眼科医が「市内でSARSに似た肺炎が広がっている」とSNSで警鐘を鳴らし、警察から圧力を加えられたあと、自らも感染、死亡したのは2019年12月から翌年1月のことでした。この病気「新型コロナ・ウイルス」のパンデミックの始まりは、春節によって中国人が世界中に移動(旅行)して拡散させた2020年春からです。はや3年が経ちます。マスク着用、学級閉鎖、医療現場や保健行政の大混乱、命を落としたひと、後遺症に苦しむひとびとなど、私たちは大変な被害に遭っています。流行の初期、損害賠償を中国に求める訴えを起こしたひとも、アメリカなどには何人もいたようですが、長引くにつれ拡大するにつれ、それも消滅していったようです。SARSやMERSの世界拡散は押さえ込めることができたのに、COVID-19はなぜこんなにも広がってしまったのか ? ここには中国という国の、隠蔽体質が作用しています。子供が火遊びをしていて、火の勢いが大きくなり、手に負えなくなる前に、①早く大人に知らせて消火にあたってもらう か ②叱られるのを怖がって、放置して隠れてしまうか の違いです。今回も明らかに②の放置、隠蔽が世界に迷惑をかけた事例です。それは辛亥革命以後の、漢民族の体質となっています。いやいや、同じ漢民族でも、台湾に封じ込められたひとびと、また香港のひとびとには、この迷惑かけ体質は見られません。どうやら、共産主義革命の洗礼を浴びた漢民族に顕著に現れているようです。もともと、共産主義は、労働者・農民のための政治体制だったはずですが、その正義の御旗のもとで、独裁主義に変質します。中国、ソビエト連邦キューバなど。独裁者にとってこれほど都合の良い正義の御旗はありません。この「ご都合主義のやった者勝ち! 」「都合の悪いことは封印する」という身勝手さが、上から下まで、数十年の時を経て、いまの国民性を形成したように思えます。

20年ほど前の中国は、労賃の低い国でした。先進国の企業では労働者は単純労働を嫌い、単純労働をその低労賃ゆえに中国へ生産を委託しました。その生産を担った農村労働者は、思いがけない好景気の恩恵を受けました。敗戦ですべてを失い復興し、もはや戦後ではないと言われた昭和40年~60年ぐらいの日本と状況は酷似しています。持ち慣れない小金を懐にした日本人が、ワーッと欧米諸国へ旅行したのと同じです。ファッション・デザイナーの山本耀司氏は、ブランド店に群がる日本人を見て「顔をそむけたくなる」と嘆きました。3~4年前の秋葉原や銀座の百貨店でも中国人による同じ光景が見られました。

日本政府はこの1月から新型コロナ・ウイルス感染の行動制限を撤廃しました。中国ではウイルス感染抑制のため、都市封鎖という極端な制限を強いていましたものの、市民の反発に抗しきれず、撤廃しました。その反動でか、コロナ感染者は6億人にのぼるという観測もあります。感染し、中には変異株をもった6億人が、1月21日から27日まで、またまた全世界に散ります。日本の対策としては、春節期間中、交通機関、宿泊施設、観光産業がいっせいに、「コロナ・ウイルス再来の危険をシャット・アウトするため休業します。春節期間中、日本に来てもどこも閉店しています」とすればいいのですが、逆をやります。インバウンドを当て込んで、ひと儲けをたくらむヤカラが大勢います。自分さえ良ければ、他人や社会はどうでもイイ、と考える人間です。実際、3年前までのインバウンド・ボロ儲けが忘れられないのです。人間には「節度」や「配慮」が必要です。日本人はそれを持っていたはずです。それを思い出して、浅ましいひとびとに対抗して、日本人が忘れている「品性」を取り戻す良い機会です。「日本へは来ないでくれ ! 」と叫びましょう。

コロナ再拡散の危機を前にして、皆さんそう思いませんか ?