新型コロナ禍で見えてきたこと

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日本経済梅雨模様

半年前にはだれも予想もしなかった新型コロナ・ウイルス蔓延。おかげで日本国の弱点・問題点が見えてきました。それは現場力の弱さです。製造現場での検査不正や偽装品納入などが問題になったとき、うすうす「おかしいナ」と感じていたことが、いま一気に浮上してきました。農業、工業、建設、運輸、販売、観光など、あちらもこちらも。コロナ禍で影響をうけた、それらの現場で働くひとびとが、失業に襲われました。ホワイト・カラーとよばれるオフィス・ワークのひとびとは、雇用助成金などで守られ、休業補償をうけています。これはなにを意味するか→大学を卒業して(大学へ行かなくとも)大企業へ就職し、ホワイト・カラーになるのが、圧倒的に有利だということです。結果、現場で働くひとがもちろん減ります。人手不足です。収穫期にひとがいない、3Kの工事現場、トラック運転手やバス運転手の加重労働、ホテルの清掃・ベッドメイキングにひとが足りない。どうするか・・・苦肉の解決策→老人、女性、外国人(それも所得水準の低い国の)で現場を埋めようとします。そして不景気になれば、解雇する。これがいま、この日本国の現状で、この危うい土台のうえに、ホワイト・カラーや年金生活者が乗っかって生きています。これでほんとうに大丈夫なのかと思います。最終電車が通ったあと朝まで保線作業、収穫期にひと手がなくて作物を廃棄する、ホテルのベツド・メイキングはネパール人の出稼ぎにたよるなどなど、現場の現状を知ればしるほど、この国の危うさが見えてきます。テレ・ワークで出社せずにやっていけることがわかったとは言いますが、勘違いしちゃいけない。その仕事、本当に必要な仕事だったんでしようか。休んでも影響のない仕事なんじゃないですか。製造、農業、医療、運輸、研究開発などの現場は、テレ・ワークではできません。外国で作って日本へ持ち込むのも、工業部品はおろかマスクでさえも問題があるとわかりました。もうひとつ、医療ではいままで、過剰診療だったことがわかってきました。コロナ感染を怖れて、病院へ行かない。全病院が減収にあえいでいます。必要もないのに(ヒマつぶしとは言いませんが)受診していたひとがとりやめた。これで医療現場には少し余裕が出るのでしょう。あとは、診療報酬の引き上げが必要です。保険財政の許容範囲で。さあ、何ヶ月か何年かのち、コロナ禍が収束したとき、日本の現場はどうなっているでしょう。これは人ごとではありません。日本社会、ひとの生き方を考え、かえる時期にきたと思います。

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雨は止むのでしょうか