Windows 10 騒動

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7そのまま   XPも使ってます

十数年前、奥飛騨にある穂高温泉のホテルに泊まった翌朝、宿泊費をお勘定するとき、驚きました。フロントのカウンター内で精算請求につかわれていたのは、なんとPC-9801でした。ほぼすべてのパソコンがとっくにWindowsに変わってしまっていた時代、ドットプリンターで請求書が打ち出され、懐かしい5インチ2DDフロッピーデスクにデータが記録されました。感動して敬意を表し「いつまでも大切に使って下さい」とフロントの方に告げました。1990年頃、我が社の事務作業はBASICを使っていました。1年間かけて楽しくプログラミングし、請求書はもとより試算表まで作成していました。95年にWindowsへ転換するとき、事務員さんの猛反発にあいました。「私はこの方法に慣れているのです。どうして新しいやりかたに変えなくてはいけないのですか!」。いま思い返せば一理あります。「古いものはゴミ箱へ捨て、新製品に買い換えろ」がずっとマイクロソフト(MS)社のやり方です。ワープロソフト「松」でつくったデータも、使えなくなりました。困るのがMS社のVersion upソフトは、以前使っていた機能がどこへいったかわからなくなることです。新車に乗り換えたら、ブレーキや方向指示器の場所が変わって、運転できない。新機能の追加はいいんだけれど、以前の操作場所がどこへいったかわからない。新Versionにしたのだから、とにかく以前と変えてしまおうという方針。みなさん対応に3ヶ月、半年を要します。どうして怒らないの、苦情を言わないのと思います。このMS社の厄介なやり方が、ユーザーに7から10への移行をためらわせます。パソコンと取っ組み合いをするのが仕事ではありません。パソコンをつかって容易に作業を処理することが目的です。Windows7から10へ移行するソフトが無償提供された期間があったようですが、知りませんでした。必要なら、永遠に無償提供すべきです。(以前のクルマはブレーキが効かなくなるので、新車に買い換えなさい)→これがMS社の基本スタンスでしょう。無償リコールが当然なのに「買い換えろ!」。NECはPC-8800から9801へ移行するとき、できるかぎり8800の資産を継承し継続性を重視したと評価されています。ユーザー本意の考え方ならそうなります。たしかにMS社のおかげで、事務や通信が格段に便利になりました。その恩恵は認めます。しかし、これだけ世の中に標準化されてしまったツールには、社会性という義務が生じます。いつまでも自社の論理でゴリガンをつづけるのは、反社会性を帯びた会社のイメージに陥りますヨ。MSさん、Windowsで膨張膨張と儲け続けるのは無理です。つぎのステージを考えてください。