刃物神社

刃物神社


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八坂神社初詣の準備

今年もあと3日。健康でなんとか越年、氏神様である八坂神社へ感謝のお参りをしてきました。境内はおけら参り、初詣の準備中です。

 

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刃物神社

本殿へお参りするまえに、いつも刃物神社へお参りします。本殿にむかって境内右奥、鬼門の位置に鎮座ましましておられます。刃物を使う商売柄、畏敬の念を込めてお参りします。刃物は「陽にあてるな」「火に近づけるな」といわれます。焼きを入れて作ったものを、更に熱すると劣化するからです。機敏なひとがもうろくしたり、失敗しやすくなると「焼きがまわった」とたとえに使います。宗派によっては、ひとが死ぬとすぐに、遺体の掛け布団の上、胸の位置に刃先を足にむけて刃物を置きます。また枕元に置きます。魔除け、獣除けの儀式です。刃物はそれだけ畏れをもって扱われ、「またぐな」「放置するな」「研け」と受け継がれてきました。理容師、美容師、調理師、革細工師、木工師、大工、研ぎ師、和・洋裁師などなど、刃物をつかう職業のひとは、たいせつに扱います。この祠(神社)はもともと、平安時代に都で確立した刀鍛冶の技術が全国に拡がったとされ、発祥の地として、ここに建立されたようです。

 

神、仏にお参りするのは、無事・健康でいられることへの感謝、御礼。戦国武将が戦勝を祈願したり、若者が恋の成就を願う、病人の治癒を祈るなど現世御利益もあります。そのほかに災難、不幸が身に降りかからないようにと祈る、厄除けがあります。集団発生する疫病のメカニズムが解明されていなかった時代には、罹患するかしないかは人智の及ぶところではなく、神仏に祈るよりほかありませんでした。いや、幾多の病因が科学・医学で解明された現代でも、罹患は運の善し悪し、祈りを現世御利益とさげすむわけにはゆきません。健康・無事のときこそ、感謝と厄除けを願って神様、仏様にお参りしようではありませんか。おけら参り、初詣、節分、彼岸、お盆・・・・。無宗教日本人の、行事化された参詣行動を指摘して、無節操だなどというムキもありますが、人生は力のおよばないことだらけ。運不運にみちています。参詣を、善男善女として生きる立派な伝統としてとらえてはどうでしょう。明明後日から、各地神社仏閣には、祈願をもって善男善女がドッとおし寄せます。無事、開運、受験合格、病気治癒、商売繁盛、苦境脱出・・・・。